なんとかデータベースラーメンカレーチャーハンぎょうざうどんそば
 
84

「醤油」@楢製麺の写真2022年6月4日(土)

昨夜はoda様のレビューを見て気になっていたこちらの店を初訪問。

外観はどう見てもラーメンではあるものの、麺にカン水を加えていない事から店側は「うどん」と位置付けている様です。

16時42分に到着すると、中途半端な時間である事から先客は僅か3名のみの状況です。

席に着いて「醤油」を注文すると、待つ事5分ほどでラーメンみたいなうどんが到着です(笑)

透明なスープは薄らと醤油の色味を帯びていて、細麺の上には出汁で煮た筍と刻みネギが乗っています。

先ずはスープを飲んでみると、至って軽やかな醤油の風味と共に、シンプルでいて雑味の無い出汁の味わいが口の中に広がります。

出汁は鶏と昆布のみとの事ですが、自ら味わう限りでは蘊蓄に記されていない鰹節の風味や酸味が明確に効いている様に感じます。

極めて気になった事から店側に聞いてみた結果、筍を煮た際に染み込んだ鰹出汁の風味や酸味がスープに移っているとの事でした。

一方、鶏や昆布の風味も明確に効いてはいるものの、濃度に頼る事なく輪郭をシャープに保つ事で風味を与えている様に感じます。

また、タレの一部には生醤油が使われているとの事ですが、火入れを施した醤油の放つ香ばしい風味には些か欠けている印象です。

ただ、私の注目を引いたのは寧ろ鶏油であり、熱々なスープの上に浮いているにも関わらず粘度を高めに帯びている様に感じます。

次に麺を食べてみると、小麦の風味を極めて鮮やかに保ちつつも、低加水麺の粘り気と多加水麺の弾力を見事に兼ね備えています。

明らかに中華麺とは異質な味わいではある一方、うどんとも至って異なる味わいである様な気がします。

あくまでも私見ですが、麺帯のコシだけで言えば中力粉が主体のうどんよりも強力粉を軸とした中華麺の方が理論的に強い筈です。

ただ、中華麺はうどんに比べて断然細い事から、形状的な弱さをグルテンの弾力で補う為にカン水を加えていると理解しています。

一方、カン水の臭気に関して言えば、粗悪なカン水を多量に使ってさえいなければ充分茹で切る事で臭気は殆ど抜けてしまいます。

故に、実際に食べる前までは、カン水を使用しない事で細麺でもコシや風味が増すと言う意見には甚だ強い疑問を抱いていました。

ただ、実際に食べてみると私も同様な所感であり、カン水の無い細麺でこの食感や味わいが生まれる理由が一向に思い付きません。

一旦水で締めてから改めて温めている可能性もあるものの、厨房の様子が一切見えない事から結局確かめる事は出来ず終いでした。

尚、靭やかな細麺には粘度を帯びた鶏油が猛烈に絡み込み、両者の至極濃厚な甘味が重なる事で味わいに驚きの膨らみを与えます。

最後に筍を食べてみると、極めて柔らかく仕上がってはいるものの、何故かスープから感じる鰹出汁の酸味は希薄である印象です。

食べ終えた感想ですが、斬新でいて緻密に計算された唯一無二の素晴らしい味わいである様に感じました。

因みに、蘊蓄には「うどんの進化系」と記してはあるものの、私には何方かと言うと「ラーメンの進化系」である様に感じました。

改めて訪れる機会があれば、次回は「塩」を是非試してみたいと思います。

ご馳走さまでした。

投稿 | コメント (0) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

まだコメントがありません。