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「小盛中華麺」@めときの写真 新宿方面の用事は月曜が多く、「めとき」の定休直撃のため、「行きたい、食べたい……」と念じつつ、ずいぶん時が流れました。しかし、ついに火曜(25日)に、訪店のチャンス到来。
 11時10分頃現地到着、しかしすでに5人ほどの行列。店にはまだ暖簾がかかっておらず、シャッター待ち状態のようです。ほどなく、少しあわてながらご主人到着、カウンターは7席ゆえ、そのままスムーズに入店。
 開け放たれた入口、レトロ感漂う店内、カウンターと壁に挟まれた狭い厨房、一人で黙々と立ち働く初老のご主人、黙ってご主人を見つめる客、AMラジオから流れる森山良子……これぞまさに、私にとってはもっとも居心地の良い「ラーメン屋」ですな。注文は「小盛中華麺」(820円)、厨房スーペースの関係で1ロット3杯の製造、2ロット目、約10分で丼到着。
 では、スープを一口……口の中に広がる素朴な甘さ、カエシに含ませたザラメのようなホッとする甘さ。さらに、なんともクリアな煮干しの味わいが、甘味に「透明感」を与えて、フワリとラードでボカす味の輪郭線……いやぁ、美味い。媚びるでもなく素っ気なくもなく、ひたすら自然で朴訥な、甘味を帯びた醤油の味わいが、日本人の心をグッとワシ掴みにしてきます。それにしてもこの煮干し出汁、これほど濃厚な香りを醸しつつも独特なエグみもなく、ひたすらクリアに沁み渡っていますが……こういう味わいには、初めて出会うような気がします。
 麺はやや細めの中太弱縮れ、ホクホクとした食感にホクホクとした甘み……この麺の甘みを引き立てる、スープの自然な甘さ……まるで、計ったようなコントラストで、どこまでも飽きさせません。標準で二玉と聞きますが、こりゃカッコめるはずだわ。
 具材は、チャーシュー、挽肉の玉、海苔に、お約束のナルト、そしてメンマがタップリ。何と言っても特筆は肩ロース使用のチャーシュー、醤油ダレが軽く焦げるほど表面に焼き付けられ、味も全体にしみ込んで、香ばしいやら美味いやら……大きさ、厚さも大満足で、こりゃ何枚でもイケますな。メンマも、ややもすれば弱く感じる麺の歯ごたえをシャキシャキ感で補って、縦横の働き……ただし、もう少し鼻に抜けるような香りがあれば、ベターかな。
 ―――最初はレンゲでスープを掬っておりましたが、後半はそれもマドロっこしく、丼を持ち上げグイグイ「完飲」。甘いのにしつこさもなく、煮干しなのに雑味もない。この「マジック」を成立させているものは……あるいは「ラード」なのかも知れません。コイツがもたらす絶妙の「ボカシ」、まさに「日本画」の世界ですな。舞い散る桜に煙る、お堀端を眺めているような……そんな心安らぐ味わいです。新大久保の路地奥で出会った一つの「極み」、永く忘れられそうもない一杯でした。

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