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「醤油らーめん ¥800」@入鹿(IRUCA)-Tokyo-の写真祝日 晴天 13:45 先待ち6名 後待ち2名 後客2名

〝ニューオープン狙いうち〟

午前中に南浦和の「麺処 はら田」での一食目を終えて、再びRDBの新店情報を漁っていると見慣れない店名のこちらがヒットした。お店情報によると、こちらも令和元年初日組のようなので知らないのも当たり前だった。興味が湧いて更に詳しく見ていると、数々の有名店での経験をお持ちのようで期待が高まる。所在地も現時点からアクセスが悪くなさそうなので連食先に決めて初訪問をする事にした。

南浦和駅から武蔵野線に乗り込んで新秋津駅まで行き、西武池袋線に乗り継ぐと30分足らずで最寄りの東久留米駅に着いた。今回も初上陸となる駅だが、連食するには時間が経っておらずスペースが確保できてない。そこで駅前を散策して時間を過ごす事にした。

駅前の小さな商店街を歩いたりコーヒーを飲んで前食から二時間が経過した頃に改めて店へと向かった。駅前からは徒歩数分で人だかりのある店先を見つけた。昼ピークを過ぎても行列は途切れる事なく続いていた。七番手の最後尾に着くと初夏の強い紫外線を浴びながらの待機となった。

一軒家の店構えが大変に立派に見える。真新しい白地の暖簾や、屋号の入った大きな日除け暖簾と共に多くのお祝いの花が風に揺れている。こちらの店先には軒先きがなく、夏場や雨の日の行列がつらそうだ。本日も汗を拭いながらの待ち時間となった。

最後尾に着いてから20分で入店の案内があった。店内に入ると券売機はあったが稼働しておらず、ひとまずはカウンターに座り卓上メニューから品定めをする。屋号にも掲げられているように柚子塩がイチオシなのは承知しているが、あくまでもマイスタンダードの醤油系を楽しむ事にした。好物の味玉を追加したかったが本日分は売切れていた。

後払い方式なので口頭でスタッフさんに告げると店内観察を開始。外観は店舗兼自宅のように思ったが、賃貸のテナント物件のようである。縦長ではあるが、かなり広い店内を贅沢にレイアウトしているので居心地が良い。すでにカウンターには木目のお盆の上に、帯付きの高級割り箸とレンゲがセットされている。そんな高級感のある設えではあるがアットホームな感覚もあるのは明るく丁寧な接客のおかげだろう。しかし店主さんの親切な接客ぶりが私のロットに仇となって襲いかかる事になった。

それは私と先客の調理ロットの時に入店してきた後客の質問に答えるたびに作業が止まってしまった事だ。しかも麺上げを終えて最終的な盛り付けをしている最中だから、私たちにはたまったもんじゃない。親切丁寧に修行先を答える店主さんの人の良さをいい事に、次々と質問を浴びせる後客の非常識さには参ってしまった。もちろん店主さんの手が空いている時なら談笑は構わないが、調理中に話し掛けるのは如何なものかと。店主さんも無視するわけにはいかないだろうが、軽くいなすくらいの技量があっても良いのではと思ってしまった。しかし接客や環境は評価の対象としないと決めているので、ラーメンに集中できるように心を落ち着かせてその時を待った。

すると注文してから10分ほどで我が杯が到着した。その姿はピカピカの白磁の高台丼の中で流行りのスタイルで現れた。トッピングをしていないのでシンプルな容姿だが、たしかに美しく盛り付けてあるのが分かる。しかし90秒以上も盛り付けに時間がかかるとは思えなかった。

まずは地鶏由来の鶏油が膜を張った赤銅色のスープをひとくち。多めの油膜に守られたスープは狂気的な熱さを保っている。それは挿し込んだレンゲで破れた油膜の隙間から立ち昇ってきた湯気の様子で想像できた。いざスープを口に含むと、想像以上の熱さが襲ってきた。大量に口に入れると必ずヤケドしそうな程の温度だ。息を吹きかけて温度を落ち着かせてから飲んでみると地鶏スープの旨みやコクも感じるが、先行して来たのはキリッとした醤油の香味だった。それは決して塩分とかではなく、あくまでも複雑なカエシの旨みに感じた。見た目のオイリー感ほどは油っぽくはないが、スープに深みと潤いを与えているのはハッキリと分かった。

次にワンロット2杯分を茹でる際も20秒の時間差を作るなど細かな気づかいから生み出された、麺上げまで75秒ジャストの中細ストレート麺を箸で持ち上げてみる。麺肌にはスープの醤油色素を吸っているが、その奥には全粒粉のフスマも浮かび上がっている。茹で時間からは低加水の麺質を思っていたが箸先からは柔さかさばかりが伝わってきて、強いハリやコシを全く感じさせない。想像と違う麺を口に運んでみてガッカリしてしまった。あまりにも腰抜けな口当たりで、歯応えなどを楽しめる麺ではなくなっていた。75秒の茹で時間よりも長く熱々のスープに浸して盛り付けをすれば、間違いなく麺に影響があるはずだ。もしこの茹で加減が基本だとしたら私には残念すぎる仕上がりである。低加水麺なのでスープの吸収も早く変化が激しい麺だけに、調理に集中できなかった店主さんのタイムロスが響いてしまった。この後も麺がダレていくのは間違いないので具材を後回しにして麺を食べ急いだ。

噛み応えのない麺を何とか平らげてから具材を楽しむ。チャーシューは低温調理のレアチャーシューが二種類。先に淡白そうな鶏ムネ肉の方から食べてみると、厚手にスライスされているので食感もしっかりとしており、下味のマリネ液にも白胡椒などのスパイスが効いているので味気なさもなく美味い。一方の豚肩ロースは発色も美しく火入れ加減にも安心感があり半ナマチャーシューとは別物で美味い。若干のスジが残ったが不快なほどではなかった。

穂先メンマはたまたまかもしれないが、短めにカットされていた。それが食べやすさを生んで、穏やかな味付けと相まって脇役を務めていた。

薬味は青ネギの小口切りが少しだけ添えてあったが切り口が乾いて食感が悪く、香りも感じられなかった。もしかしたら業務用の刻みネギではないかと疑ってしまう薬味だった。

やはり今回は不遇に当たってしまい本来のラーメンとは違うものを食べた気がしてならないが、目の前のラーメンだけの評価として採点は低くなってしまった。しかし本当ならば高評価になりそうな組み立てだったので残念で仕方なく、またのリベンジを思って店を後にした。その間も後客の質問は続いていたのを見て、運転中のバスのドライバーに声を掛けてはいけないと教えられた子供の頃を思い出した一杯でした。

投稿 | コメント (2) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

こんにちはー。
店主さんも調理中に話し掛けられて、さぞかしウザかったことでしょうね。
たまたま他の方のレビューを読んでから貴殿のレビューを拝見したんですが、もしかしたら最後の例え話に出てくるその運転手さんが店主さんに話し掛けてたのかもしれないですねー笑

不死身のてっちん♂ | 2019年5月4日 14:47

そうなんですね。あまりにも根掘り葉掘り質問していたのでライターさんなのかなとは思いましたが、ライターならアポとるかアイドルタイムに取材しますよね。普段から〝いいね〟が欲しくてレビューしているわけではないのですが、正直に書いたつもりが珍しく〝いいね〟が多く反響が少しでもあることに驚いています。

不快な形容が多い文面なのに読んでいただいてありがとうございます。

のらのら | 2019年5月5日 22:00