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「特製醤油そば ¥880」@中華そば さわの写真平日 晴天 13:50 先客4名 後客4名

午前中の隣り駅での前食から引き続き、平成最後の歳末総決算として

〝今年の店は今年のうちに〟

と銘打った駆け込み需要を身をもって体現中なのだ。今年オープンの店限定で未訪問店を年内にどれだけ多く廻れるかを実行している最中である。そこで本日は東武東上線沿いに狙いを定めて検索した中から浮かび上がった候補店のうちのひとつである今年12月1日オープンと開店間もないこちらへの初訪問も決めた。

前食が隣り駅だっただけではなくRDBを見ても皆さんのラーメンの写真が視覚的に訴えかけてくる。これは行かねばと前食から二時間以上空けて胃袋に収納スペースを作ってから最寄り駅まで歩いて向かった。

ここは人生で初めての駅前で新鮮な気持ちに包まれる。「なかいた」とある商店街の看板が知らない街ながら懐かしさが湧く。その商店街を進むと真新しい看板と暖簾のこちらを見つけた。幸いに行列はなくすんなり入店。券売機のトップを飾る基本のお題を発券しカウンターに腰を下ろし店内を眺める。

縦並びのカウンターのみの店内をワンオペで切り盛りされている。カウンター席の背後が狭いので注意が必要だ。内装は新しいが調理場のタイル壁などは以前の物なのか年季が入っている。調理場がカウンターに対して完全対面式なので調理工程が見えないのが寂しいが店内のテレビを見ながら待つと15分以上かかり我が杯が到着。ロットの関係で遅くなったようだ。ワンオペの大変さが伝わってくる。

目の前に現れた粉引きの鳴門丼の中の姿はクラシカルな陰影にネオビジュアルな色彩のチャーシューがインパクトを見せる。過去と未来との融合がこの丼の中で進化を続ける。

まずは赤銅色のスープをひとくち。黄色みを帯びた鶏油は地鶏由来の物と思われるが初動では地鶏の野趣のような個性は感じない。むしろ最高のバランスを持っているスープに思える。鶏ガラ主体の出汁の影で寄り添うような魚介出汁の旨みが控えている。そのリレーションを支える微かな非天然由来の旨味成分が即効性こそ無いが顔を出すのが残念だ。カエシの塩分も高めギリギリだがストライクなので必要以上の謎の旨味が私には要らなかった。

麺は加水率がやや低めな中細ストレート麺で麺上げまでの時間は100秒程度。ひとくち目でジャストな茹で加減なので後半の麺の変化が気になる所だ。箸で持ち上げても柔らかさが伝わってくるがダレてる訳ではなく芯にはコシも残っている。滑らかな麺肌としっかりしたコシの対比が絶妙で食感が楽しい。柔らかくグルテンが溶け出した麺肌はスープをまとって丼の中だけでなく口の中でもひとつののラーメンを完成させる。

具材はパステルなロゼ色が美しい豚肩ロースの低温焼豚が大きく映える。見た目通りに女性的でしなやかな食感と穏やかな味のマリネだが豚肉の生っぽさはない。それはマリネするソミュール液の香辛料がしっかり効いているのと調理温度と加熱時間がきちんとしているからだろう。下処理の良さから筋っぽさも残さず心地よく口の中から消えていく。そのヒロイン役のような美しいレアチャーシューの影に隠れた豚バラ焼豚も炙られた表面の香味で個性を出している。脂身と赤身のバランスも良くどちらの持ち味を引き出す煮豚仕込みも素晴らしい。

大ぶりなワンタンは生姜を強めに効かせた豚肉の餡を絹のような皮で包んである。それを火の通りを考えてだろうか薄く伸ばしてある。なので非常に大きく見えるが皮と餡のバランスは崩さず食べ応えと喉ごしを両立している。

味玉は味付けと浸み込み具合は文句なしの好みの味玉なのだが残念だったのは冷蔵庫の冷たさが全体に残っていた事だ。ご主人の方針ならば仕方ないが、あの味玉が常温以上に温かかったらどんなにスープと馴染むだろうかと考えてしまった。それくらいにしっとり浸透した黄身の熟成度が完璧だった。

極太メンマは一般的と言うと語弊があるかもしれないがスタンダードなメンマになりつつあるのかも。ゆえに個性を感じず業務用に思えてしまうのも事実だ。

薬味は残念ながら切り口の乾いた青ねぎの小口切りだった。香りも食感も好ましくなかった。

お一人で切り盛りされたいるのに全てを望んでしまうのは酷ではあるが、完璧を期待してしまうほどに私には惜しいラーメンだった。もしオペレーションが落ち着いて限定でも良いので天然由来だけでラーメンを作ったなら前日からでも並んでみたいと思えるクオリティの高い一杯でした。

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