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「醤油味玉らぁめん ¥950」@らぁめん 葉月の写真平日 晴天 13:30 先客6名 後客5名

午前中はせっかくの蒲田訪問だったので連食先を蒲田駅周辺で捜索するも浮かんでくる候補店がない。ラーメン店は無数にあるが興味をそそられる店となると中々見つからないものだ。諦めて東急多摩川線を乗り継いで自宅に帰ろうと蒲田駅に戻ったら、あまり乗ることのない東急池上線のホームが目に入った。

慌てて池上線沿線で検索すると人気店のこちらが浮かんできた。何度か訪問を試みたが時間が合わなかったりリニューアル中だったりと後手に回っていたのだ。しかし本日はリニューアルも終わり通常営業されているようなので初訪問を決めた。

目の前のヨーロッパの始発駅にありそうな頭端式ホームに進み3両編成の愛くるしい池上線にて人生初となる雪が谷大塚駅に向かった。改札を出ると目の前の商店街の賑やかさと中原街道の交通量の多さに驚いた。その街道沿いを進むと白い提灯に書かれた屋号を見つけた。店内はほぼ満席だが空席がありすんなりと入店となった。券売機はなく卓上のメニューから品定めをするがリニューアル後の情報が少なく予習不足で迷ってしまった。25食限定の新メニューはどちらも残っているようだが初めてなので基本の醤油系に味玉を追加でお願いした。

カウンターから店内を眺めるとベテラン勢の三人体制で仕切られる安定感のある店内。老舗らしからぬ店内のポップやウンチク書きを読みながら待つのは楽しい。本日の客層は全員男性で常連客が多く見られ地元に愛される人気店なのがうかがい知れる。

そんな落ち着いた雰囲気に身を委ねていると8分ほどで我が杯が到着した。これまたイメージと違う洒落た白磁の切立丼にて提供されたラーメンの姿は期待を上回る美しさに魅きつけられる。バランス良く配置させた具材は美しさの中に力強さもあり食べ手の想像力を掻き立てる。

まずはスープをひとくち。ウンチクにあるように丸鷄ベースの動物系出汁に鰹節の効いた魚介系出汁を合わせたWスープだが丸鷄の脂の甘みに隠れた不自然な甘みも感じる。みりんなどの調味料の陰で非天然由来の旨味成分が底上げ役として存在している。確かに旨味は豊富だが土台のスープの持ち味だけで十分に思えて仕方ない。カエシも複雑さを作り出しているのに謎の旨味のせいで平坦な印象を受ける。

次に茹で時間120秒で麺上げされた自家製の中太ストレート麺を箸で持ち上げてみる。箸先から伝わるハリの強さが印象的だ。いざ麺を啜ってみると内麦にはない外国産小麦のコシの強さが唇を通して伝わってくる。弾けるような歯応えはタピオカパウダーによるものだろうか。稀な食感の虜になり啜る箸が止まらない。内麦のような繊細な甘みはないが、それを補うために塩気を麺に足すことで一つの料理として麺が完成している。スープの不必要な旨味など吹き飛ばすような麺のチカラを感じた。

具材は焼豚が二種類。鶏ムネ肉の低温調理はしっとりした歯ざわりと、しっかりと擦り込まれたスパイスの効いたソミュール液が素晴らしい。もう一つの豚肩ロース焼豚は吊るし焼きの特徴を引き出した肉質の旨味はあるが下味不足なのか物足りなさを感じた。それは若干の獣臭さにも通じている。

追加した味玉は「キングオブ味玉」の称号を与えたくなるような仕上がり。じっくりと時間をかける事でしか成し得ない熟成の極み。今までもクィーンやプリンスの称号を与えた味玉はあるが、それらは非常に繊細な熟成を見せていた。しかしこの味玉の力強い熟成はキングの名に恥じないと断言できる。追加すべきトッピングだ。

極太メンマも秀逸な出来で角の立った材木のような見た目に反し繊細な味付けと絹のような口溶けの良さは丁寧な下処理が施されている証に違いないと思う。一点の切り口をキッカケに繊維が口の中で崩壊する食感は他に類をみない仕上がりのメンマだ。

薬味の青ねぎはブランド葱の九条ねぎの特性が出て軽やかな食感と豊かな香りがスープや麺、具材のそれぞれに呼応して薬味の役目を果たしている。白ねぎの小口切りも食べ始めは強気な香りを主張するがスープの熱変化で香りと食感も穏やかになってきた時の旨さは夢心地だった。海苔も質の良さを損なわない保管の良さが香り高き鮮度を保っている理由だろう。

私にとっては残念だったスープを覆すような麺と具材のクオリティの高さに驚いた。もしスープに例のアレが入ってなかったらとんでもない結果になっていただろうと思うと残念で仕方ない一杯となってしまった。

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