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「濃厚ラーメン ¥780+味玉 ¥100」@ラーメンかなやの写真平日 晴天 21:30 先客4名 後客2名

今夜も引き続き平成最後の歳末総決算として

〝今年の店は今年のうちに〟

と銘打って今年オープンした店限定で未訪問店を年内に力の限り廻ってみる事にした。そこで今夜は新宿での忘年会の後、帰りたがる友人を巻き込み今年の2月10日オープンのこちらへの初訪問を決めた。こちらは夜のみの営業時間で最近は夜ラーを控えている私には縁遠い存在で訪問を諦めていたのだが忘年会を理由にして突き進むとした。

新宿三丁目から丸ノ内線に乗り込み目的地の方南町を目指して師走に浮かれた雰囲気の車内に身を投じた。我々も同じように浮かれているので車内には妙な一体感がある。だが周囲の皆さんと違うのは我々は帰宅するためではなくラーメンの為だけに向かっているという点だ。大した事ないセリフを友人に浴びせる。

無事に中野坂上の乗り換えにも成功するとパラダイスはすぐそこだ。車内でも下調べをする余裕がなく方南町駅に着いた。初めての夜の方南町は方向感覚の全てを失う。終着駅のホームに降りても前後どちらに行けば良いのか分からず地上へ出ても目立つ建物がなく東西南北の判断がつかない。唯一の目印と思っていたファミマを何とか見つけそちら方向へ向かうと薄暗い通りでひときわ輝く看板があり無事にたどり着いたようだ。

下調べをしていなかったので、ひとまず店先に貼られてあるメニューなどで情報を得る。豚骨系だという事は理解していたが台湾まぜそばも推してある。どちらも経験値不足なのだが若干耐性のある豚骨に挑もうとドアを開けた。

店内の券売機のトップを飾る基本のメニューに味玉を追加した。食券を手渡す際に麺の太さを聞かれたが何となくオーソドックスそうな細麺を告げた。麺の硬さなどは初訪問ゆえに普通でお願いし店内を見渡す。広めのL字カウンターに広めの厨房をお一人で切り盛りされている。店内の壁には様々なポップやインフォが貼られているが、それらに目を通す時間もないままに我が杯が到着した。

朱色の胴に見立てには鳳凰と龍に牡丹や雷紋と目出度い柄があしらわれた小ぶりな切立丼の中の姿は男らしく勇ましいが繊細な表情も見せる。ひとつひとつの具材がバランス良く丁寧に盛り付けられているからだろうか。予想外の美しい姿に息を呑んだ。

まずはスープをひとくち。レンゲを液面に沈めると、その力に引き込まれたスープが液状化現象を起こす。キレイに並べられた具材たちが地盤沈下に巻き込まれる程にマットな質感のスープだ。口先から伝わってくる乳化されたきめ細やかな舌触りは上質なフェザーのようで味覚よりも触覚が優先して伝わってくる。その後で豚骨スープらしい力強さはあるが独特の臭みなどは表に出てこない。代わりに感じるのはカエシの醤油の強さだ。豚骨スープの旨味の影に隠れて悪さをしてくる塩分に思わず尻込みした。

麺との相性を考えての塩分かと思い、一旦気持ちを切り替えて麺をいただく。豚骨ラーメンらしい低加水の極細ストレート麺はスープをすぐに身にまといハリの強さが特徴だ。ここまでは他の豚骨系細麺と変わりないのだが明らかに違ったのは思いっきり啜った時に感じる香りだ。かんすいの炭酸ナトリウム臭を全く感じないのだ。実は豚骨スープが得意でないのでは無く細麺からの不快な臭いが苦手なのだ。しかしこちらの麺にはそれを感じず苦手意識が少し減った。

具材は薄切りだが大判な豚肩ロース焼豚が視覚的な存在感を見せる。ひとくち噛みしめると味覚の上でも圧倒的な存在感を見せつける。レアチャーシューには無いタンパク質が熱変化した旨みはトンテキを頬張っているかのような赤身の旨さだ。下味の良さは言うまでも無いが中々この手の焼豚に出会うことがなく小躍りしたい気分だ。わずか1cm 四方の焼豚を噛んだだけでも肉を喰ってる感覚になれるの滅多にない。

追加した味玉は半熟よりも少し固茹でだが塩分が強気なスープの中で相殺するまではいかないが幾分か中和する役目を果たしてくれた。黄身の甘みを活かした薄めの味付けが功を奏した。

薬味は黒種と思われる九条ねぎで爽やかな香りとシャキッとした食感こそが、これぞ九条ねぎと思わせる。独特な風味の豚骨スープの中でも主張する香りや、粘度の高いスープにも負けない食感こそが九条ねぎの真骨頂だと私は思う。

色みと食感を担当するキクラゲもスープや麺に対しても臆する事なく本領を発揮して薬味としての役目を十二分に果たしてくれて箸の進みを後押ししてくれた。何気なく添えられた海苔も、この強いメンツの中でも我介さず磯の香りを与えてくれた。

終盤になると低加水な細麺はスープの影響を受け塩分過多になり始めていた。そのスピードに負けないように一気に麺を平らげた所で身体が塩分の許容範囲を超えてしまい残念ながらスープを残して箸をおいた。

アルコールを摂取した後だったので身体の塩分リミッターも解除されているかと思い訪問を決意したのが真相だったが、それ以上に難的なスープだった。

「タラレバ」を言ってもいいなら、もし追加であの九条ねぎを注文していたらスープの強さを抑え込めたのではないかと思うと心残りはあるがあとの祭りだ。店内のアナウンスには無かったと思うが、もし味薄めなどの自分勝手なカスタムメイドが許されるなら是非もう一度手合わせをお願いしたいと思う一杯でした。

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