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「味玉醤油らーめん ¥900」@らーめん藪づかの写真日曜日 晴天 14:00 先客4名

本日の二軒目のために日暮里から上野御徒町に移動して来た。休日の有名人気店を避けるためオープン間もない店に狙いを定めていると候補に挙がったのが開店三週間ほどのこちらの店だ。

午前中の前食から三時間ほど空けた連食となるが上野界隈を散策しているうちに胃袋に空きスペースが出来た。満を辞して店に向かうと外壁工事中のシートに覆われたビルの一階の店は見つけづらかった。

間口分だけ空いたシートの奥にある個人店には珍しい自動ドアを開け店内へ。真新しい券売機のヘッドライナーは坦々麺が飾っているが、二段目にある醤油系に味玉を追加し発券した。縦長のカウンターに座りワンオペの店内を眺める。内装は天井には鉄骨がむき出しになり壁も打ちっ放しのコンクリ壁にペンキを塗っただけの無機質な雰囲気だ。唯一の温もりを感じる木目のカウンターが心を安らげる。しかし自動ドアが開くたびに外気が流れ込み、無機質な店内をさらに冷やす。コンクリ壁には保温性がないので冬場の店内の寒さ対策が心配である。

余計な世話を焼いていると着席して8分ほどで我が杯が到着した。屋号の入った白磁の高台丼の中の姿は、私の認識する醤油ラーメンとは少しズレがあった。そのズレを埋めていく作業をしていく事になった。

まずは黒鳶色のスープをひとくち。香味油のほかに独自のスパイスと豚背脂が浮いているのでレンゲで避けてからスープだけをすくおうとしてみたが無理だった。仕方なく飲んでみると口先に触れるとすぐに香辛料の刺激が優位に立つ。決して辛すぎたりはしないが明らかに主導権を握られた。刺激を掻い潜るようにスープの旨みを探すと昔懐かしい醤油ラーメンのようにも感じる。動物系出汁と魚介系出汁のバランスのとれた優等生なスープがスパイスの陰に隠れていそうだ。

スパイスの香りを消せないままで麺を箸で掴んでみる。第一印象は滑らかな麺肌の質感の良さだった。麺上げまでジャスト180秒の中太麺はわずかにだけ芯を残し、麺肌のもっちり感と噛み切る時の芯のあるコシの強さを同時に楽しめる。また噛み潰した際に放つ小麦の甘みがスパイスの香味と刺激を随分と和らげてくれる。さらには不得手なはずの背脂が脂身の甘みで全ての刺激を一掃してくれる。この瞬間に私とスパイスや豚背脂との距離が少し近づいた気がした。

具材は豚バラ焼豚がとろけるような柔らかさで乗っている。箸でつかむ事もままならない程で形を崩してスープの中に消えて行ってしまった。かすかに残った赤身の部分を食べてみたが味を確認できる量ではなかった。

追加した味玉は下茹での加減も良く薄味なのは有難いが、もう少し浸透圧を活かした漬けだれが好みだ。スープのチカラを借りて食べれば味を感じるが単体では物足りなかった。

薬味は青ネギの小口切りと白ねぎの笹切りが丁寧に添えられている。さらし葱ではないので辛味は随分と強めだが先ほどスープの中に溶けて消えてしまった焼豚と一緒に食べてみたかったと悔やんだ。

青みのほうれん草の形状は今まで見た事のない飾り方だった。それはまるで坦々麺に添えられる青梗菜のように長さを残した飾り方だ。単に奇をてらっているように思えたが食べてみると食感と苦味が心地よくアクセントになっている。それと何よりも驚いたのは茹でたほうれん草には丁寧に醤油洗いがされていて泥臭さを消しスープとの一体感を生んでいた事だ。

独自のスパイスの使い方や青みの飾り方から見ても、全てが坦々麺にオマージュを表したラーメンだと思うが古典的な醤油ラーメンが好きな私には少々クセが強すぎた。しかしその個性を思い存分に発揮できるイチオシの坦々麺は是非にでも食べてみたいと思える一杯でした。

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