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「赤鷄と蛤の淡麗中華そば 醤油 味玉入り ¥880」@麺屋 ねむ瑠の写真平日 晴天 21:00 待ちなし 先客3名 後客3名

何年ぶりに本郷三丁目に行くだろうか。以前は自宅も職場もここの近くだったので毎日あの交差点を通ったものだ。街の様子は変わっているのだろうか。楽しみにしながら交差点そばのこちらへ向かった。

あの頃も地下鉄の駅はあまり利用することが無かったので駅すらも新鮮に感じる。ホームから階段を上がり改札を出て出ると小さな路地へと通じる懐かしい景色が広がる。小さな店は様変わりしているが基本の背景は以前のままだ。この街で出会った友人も多く私にとっては第二の故郷である。仕事帰りに毎日のように通ったBARはまだあるのだろうか。

こちらの店へは裏通りを抜けると近道だが街の様子が見たくて交差点の方へ遠回りする。駅前と同じく懐かしい雰囲気だ。開発が進み大きなビルが建つ訳でもなく昔ながらの小さなビルに個人店が軒を並べる。一気にあの頃へと時が戻ったようだ。

こちらの店には初訪問だがこの辺りの地理は熟知しているつもりだ。以前はおいしいラーメン屋がなく蕎麦ばかり食べていた記憶がある。そのせいか未だに和風だしの効いた醤油ラーメンご好きなのだ。これから向かうこちらも淡麗醤油がある事は予習済みで券売機の前で迷う恐れもない。

路地にあるの名曲喫茶も交差点の老舗和菓子店も交番も昔のままだ。よくお参りに行った桜木神社を過ぎればそこが店のはず。以前は無かった白い提灯の灯りを見つけた。神社に軽く一礼をし店の前へ。

店先にはPOPが賑やかに貼られているが見ている余裕はないのですぐに店内に入る。下調べもせず初見で券売機の前に立つと迷ってしまいそうなメニューの組み合わせの多さ。あらかじめ決めておいたがそれでもボタンを探すのにひと苦労する。無事に発券を成功させカウンターに座る。

店内はツーオペ体制で営まれている。本日の客層は若い方が多い。地下鉄二路線の駅にしては大手チェーンの飲食店が少ないこの地で学生さん達にはありがたいなの存在だろう。私には必要ないが卓上の調味料も個性豊かで味変用のアイテムが揃う。

店内を見渡す暇もないほどすぐに我が杯が目の前に。白磁製のオシャレな切立丼で提供された姿は器に負けじと精一杯に背伸びをしオシャレ度をアピールしている。切立丼の特性を活かしてレア焼豚を加熱させない工夫が見て取れる。

どこまでも透明な茜色のスープの純粋そうな場所を選んでひとくち。ファーストアタックは優しいながらもコクのある鷄由来の甘み。さすがにタイトルに赤鷄を謳っているだけの事はあるがこの時点では蛤は鳴りを潜めている。その鷄主体の陰で鰹や煮干しの旨みも見え隠れする。何となくホッとするスープなのは干し椎茸の旨みのせいだろうか。全ての旨みに共通するのは無理矢理に抽出されてなく自然と湧き出てきたような旨みだ。そう思うとスープからの旨みではなくカエシに含まれる旨みかも知れない。

具材に隠れているが中細ストレート麺は行儀よく整列している。丁寧にスープをくぐらせてある証だ。箸で持っただけで茹で加減のちょうど良さが分かる。鷄油の力を借りてツルツルと滑り込んでくる麺はしっかりと小麦が香り淡麗なスープとの相性は最高だ。お互いを殺すことなく同調して胃袋へ収まる。

具材はいまや多数派となった豚肩ロースの低温焼豚が二枚。形状は違ったが同じ部位だろう。かなり薄くスライスされているがパンチの効いた味付け。と思ったが下味にも香辛料の香りが付けてあるが黒胡椒を直接かけてあったのだ。もう一枚はスープで洗い流して食べて見たが十分に味の乗ったおいしい焼豚だった。しかしこの洗い流した黒胡椒が今後の行方を決定付けてしまった。

味玉は小玉サイズを使用している。写真からも分かるように下茹でが雑なため黄身が偏り白身を破り飛び出している。その部分から付けダレが黄味に直接染み込んで固くなっていた。偶然にも不運な巡り合わせだった。

かなり細く割かれた穂先メンマは細すぎて食感も味も感じない存在。タイトルの蛤はスープだけで無く具材としても登場しているが出汁用なのでかなり小ぶりで具材としての存在感は全くなかった。

薬味のカイワレと三つ葉は穏やかなスープの中でわずかな苦味を主張していた。刻み玉葱も入っているがこの優しいスープには不要かも。

中盤あたりからスープの温度も落ち着いたせいか蛤由来のコハク酸の旨みが追いかけてきた。動物系と魚介系のように調和することはないが貝類の旨みを個として表現していた。

ようやく旨みの三役が揃い踏みかと思ったが先ほど洗い流してしまった黒胡椒がそれを阻む。この切立丼にありがちなスープ量の少なさから黒胡椒の及ぼす影響力はかなり大きい。スープを程よく吸った麺を頬張ると黒胡椒の香りと辛みが邪魔をしてくる。スープを滋味深さを楽しもうとしても刺激を与えてきて邪魔をする。終始この黒胡椒の香りに付きまとわれる結果となる。

別に黒胡椒は嫌いではないのでスープ以外は完食したがせっかくの複雑で良質な淡麗スープを台無しにした自らの愚かな行為を悔やんだ。よくよく考えると初期値で黒胡椒さえ振っていなければこのような結果にならなかったと思うと次回は黒胡椒と玉葱抜きでとわがままを言いたくなる一杯でした。

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