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二郎系のなかでも暴虐と言われるこの店についに来ることが出来ました。しかし、開店前から並ぶものの、時間になってもなかなか始まってくれない・・・。共に待っているお客は脇にある花壇に座ったりして静かにその時を待っています。この店からでる邪悪な力のせいでしょうか、花壇の植物は一様に枯れ果てています。しかし、ひっそりと隅にネコジャラシが根を張っていました、まるでこの店のまがまがしい魅力に取り付かれた大勢の待ち人のようです。待ち人達は地熱がある道端に皆座り込み根を張っています。ぼっ〜と前の通りを眺めていると、通る車の助手席にいる人が、こちらの行列をみて驚いています。まるスライドショーのように次々と目に映るのですが、皆一様に驚いた顔しているのでなんだか笑いが込み上げてきました。クスクス一人で笑いを噛み殺していると、ついに12時10分、開店が遅れたことなどなんでもないかのように営業開始!この時総勢20名はいたでしょう。いやへたすると25〜30名近くはいたのではないでしょうか!どんどん増えてくるのです。皆入り口の方向を凝視しているので、振り返ってカウントすることは、なんとなく怖くてできませんw それに、なぜか後ろに並んでいる方達を数えることが、自分には失礼に思えたのです。しかし、視線をサッと泳がせると、となりの駐車場の入り口のところまで地べたに座って待っている人が見えました。どうやら、もう少しで日産の敷地に届くくらい行列は長かったようです。

店の前の券売機で食券を購入。かなり前から予習していたので、あらかじめ決めていた小豚を購入。すんなり席までいったが、問題はコールでした。最初だし、にんにくだけでいいかなと思いながら、いや、ヤサイを増してもらおうかと少し悩む。そうこうしてる内に他の人のコールになった。「ヤサイ・にんにく」だったので参考にしようとその人の物がくるのを待ち構えていると、かなりの量のヤサイが盛られた物が登場。いけないこともないが、自分のキャパではギリな量と判断。やめておこう。自分は大食い自慢ではない。過ぎたるは及ばざるが如しだ。それにこの店にはどこか危険な緊張感がある。ほんの少しの判断ミスが命取りになる予感がする。ここは、にんにくのみとすることにした。

そしてついに小豚が登場。見た目は、にんにくのみのコールなので手頃な感じの量で良かった。まずはヤサイから、ん〜、正直少しクタクタな感じ。クタクタ度が若干高めと言われる代田二郎よりも少しクタクタかな。キャベツもほとんどなく、98%以上モヤシが占めている。だが不味いというわけではない。麺やスープを踏まえた全体的なバランスではこれくらいちゃんと茹でてあるほうがむしろ食べやすいとも言えそうだ。次は麺。これはマイッタ。太いとは聞いていたが、これほどとは思わなかった。てか予習でみたブログ等の写真よりも明らかに太い気がします。あまりに太く、そして少し平べったいちぢれ麺。縮れているというより、ねじれているという感じの変化がつけてあります。代田二郎や辰屋なんかも太めで個性的な部類とされているが、ここのは超越している。なんと形容すべきか言葉が見つからないw ほんとにびっくりしました。目測で辰屋の1,15〜1,25倍太いと思われる。そして、その食感(ショック感)はまさにらーめんというにはあまりに生なバキボキ度で、モチモチ感よりインパクトを重視した設計になっています。当然、茹で具合は芯の残ったアルデンテなのだが、麺内部の断面を見て驚いた。芯自体が極細のストレート麺1,2本分に相当するような少し平べったい状態で残っている。要は麺の形をそのまま縮小したような芯が見て取れるのである。これには、「なんかエライもん食ってるな〜、オレ^^;」と思ってしまいましたw 味は小麦の味満載の粉っぽい味。旨い。どこか「ほうとう」という味噌煮込みうどんを彷彿させる味。嫌いではないがやり過ぎ感がすごい。

スープはデフォでかなりカラメだと思った。しかし、この麺を考えれば当然の帰結だとも思う。違う選択もあるのだろうが、これはこれで良いです。乳化は辰屋や陸に比べて遜色無い乳化率であったが、味はかなりカラメの仕上がりである。カラメ度は、乳化率が低くカラメ度が高いとされる代田二郎と同等以上のカラさであった。つまり整理すると、ここのスープは乳化具合も高いがカネシ・カエシがストレートに味わえるタイプでもあるので出来はすこぶる良い。だがカネシ・カエシがストレートに出るタイプは二郎系を好きな方でも好みは分かれることが多いので評価は分かれるところ。でも超極太な麺とのバランスもあるし、私は好きですね。 さて定評のある豚ですが、これは予想通りかなり出来の良い豚でした。肉と脂の比率が良く、柔らかくて、かなりジューシーな味。かなり分厚いのでボリュームがあって満足度が高かった。カラメのスープに良く馴染み、なおかつ、負けない分厚さ。同じく豚が秀逸との呼び声高い陸のものと比較すると、脂身の部分が少々ここの方がデカすぎるかもしれないが、肉本来の旨味は甲乙つけがたいほど旨かった。自分はここの豚の方が好みかもしれない。最後ににんにくだが、これもまたやりすぎ感があった。とにかく刻みが粗いw 小さいブロック状の塊が幾つも入っていた。かなり強烈。濃いスープと固い麺に負けないストレートなジャンク加減。食べながら何かを考えていても、この生にんにくの塊による強烈な攻撃の度に頭が一瞬真っ白になり、結局無心で食べることを強要される感覚になる。旨い、ただもう危険なほどにw

総じて危険なほどユニークなバランスを持つ一杯と言えそう。防御を無視して極限まで攻撃を重視した戦略は見事なのですが、やりすぎ感がどうしても拭えないw 予習していたつもりだったのですが、予想を超えた凶悪な一杯に頭が真っ白になりました。 そのせいか帰り際の記憶がほとんどありません。放心状態でした。後になって冷静になって考えると、おそらく全てはあの麺から発想されているのではないでしょうか。あの麺にしてあのスープとヤサイ。あのスープにしてあの豚であるのだろう。クタクタ度が高めのヤサイも麺との兼ね合いであえて、しっかり茹でるという戦略かもしれない。ともかく旨い。

ちなみに食べ終わった時、コールはにんにくだけで正解だったなぁと思いました。ヤサイは正直食べれてもキャパがギリギリだったろうし、スープは十分カラメなのでカネシ・カエシはあれ以上不要だとも思った。アブラも豚に相当の脂身があるので、箸で少し崩してやれば元々の脂身と相まって丼は脂身だらけになるのでにんにく以外はデフォが丁度いいかな。初めての方はデフォが無難かもしれませんね。ともかく、写真でみるのと食べるのとでは大違い。麺は辰屋より太く、スープは代田二郎よりカラく、豚は陸と同等という夢のようなバランスであるが、その反面、危険なバランスでもある。結局、一般的にはこのバランスをどう捉えるかで評価は極端に分かれそうですね。かなり極端な一杯なので、この味を是とする自分でも、何かの拍子に嫌いになってしまいそうな危うさを感じました。ただ、作り手側はきっとどこにもないものを作りたかったんじゃないでしょうか。でなければ、ここまで一線を踏み越えるが如き戦略は取らないような気がしますw どこにもないものを、自分たちだけのものを作りたい。そんな本来職人の誰もが見る夢や理想、はたまた野心が見て取れた気がしました。ごちそーさまでした。

投稿(更新) | コメント (4) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

すごいですね、このレビュー!!
ハスミの凶悪さをここまで詳細に綴ったレビューをこれまでに見たことがありません。
はい、ここの麺とブタはもはや暴挙ですね。
一見やる気の無いような疲れた感じの作り手から、なぜこのような危うさぎりぎりのハードボイルドな1品が登場するのか不思議で仕方ありません。
BGMの無い殺伐とした空気。やりすぎ感満載のハスミワールドはどこかシュールで素敵です。
そりゃあ、花壇の植物も枯れますよw
クタヤサイは計算のような気がします。あの麺にシャキヤサイきたら食べれませんね。
ボクも襟を正して再訪を決意しました。えっと、麺は”柔らかめ”にしようと思いますw

Eスト | 2007年7月17日 01:20

Eスト様
コメントありがとうございます!

実は文中頻繁に「やり過ぎ感」という言葉が登場しますが、
これはEストさんのレビューに影響を受けたものですw

お褒め頂いて恐縮です。でも今回のレビューはまさに
私の中ではEスト系インスパイアだったと思ってますw

>一見やる気の無いような疲れた感じの作り手から、なぜこのような危うさぎりぎりのハードボイルドな1品が登場するのか不思議で仕方ありません。

ですよね〜、初老と中年のおじさんコンビがあれだけの野心的な一杯を作るのを想像するのはちょっと難しい気がします。ワイルドで豪快な方かと思えば、マスクして仕事していたのでわりと衛生面にも気を使う繊細さもあるようですしw 店名変更の経緯は知るべくもありませんが、あえて直系の名を捨て一線を越えたのは伊達じゃないですねw

>ボクも襟を正して再訪を決意しました。えっと、麺は”柔らかめ”にしようと思いますw

あぁまた気になる一言がw 柔らかめですか!訪問したばかりの私の方が再訪したくなりました。そうかそういう手があったかぁ!と目から鱗ですよ〜w あの麺を柔らかめでガツガツワシワシ食べてみたいですね〜w いや〜、Eストさんのハスミの再訪レビュー楽しみに待ってますよ〜。

フリーダム | 2007年7月17日 14:39

フリーダム 様

お久しぶりで〜す。
「らの字」へのレビューと投票、ありがとうございました。お礼が遅れて、スミマセン。
せっかくの総天然出汁なので、ひと工夫を施せば、もっと人気店になるかもしれないという可能性はあると思いました。
 
最近、ますます面白そうなお店にいっていらっしゃいますね。
自分の行動範囲からして、世田谷区内でも世田谷通りから田園都市田のエリアはなかなか出かける機会がありませんので、おいしいお店のレビュー、楽しみにしておりま〜す!

sakenomiより

サケダイスキ | 2007年7月18日 09:37

はじめまして。
世田谷区民のばっさと申します。

以前よりレビューは拝見しておりました。
フリーダムさんの決め言葉「世田谷万歳!」
大好きです。同感です。
近くにこんな店があって幸せって思う店が
結構多いですよね。

でもコメントはなぜか圏外の登戸ハスミに対して^^
しかし渾身のレビュー、思わず息詰めて読んじゃいました。
こちら課題店にしてたもので・・・。
近々、セタドー飛ばして特攻かけたいと思います。

また偽郎・魚郎兄弟^^もマークしていきたいと思います。
魚郎は行列嫌いのワタシにとっては、ちょっとしたハードルなんですが、
Eストさんからもオススメいただいているので、頑張らなきゃな・・・と。

ではでは。
今後ともご近所同士、よろしくお願いします。


逆襲の禅魔師 | 2007年7月18日 12:59