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1年ほど前に、仕事の関係で横浜に滞在し、1カ月間集中的に20回ほど通ったことがある。10回目ぐらいから、自分のオーダー(固め・少なめ・薄め)を覚えてくれた。いつもオーダーを取るのは、短髪頭にちょんまげがちょこんと付いた長身の方である。彼はいったいどういう記憶力をしているのだろうか。入れ替え制で10人以上がいっぺんにオーダーしてくるのだが、彼は茹で加減・スープの濃さ・油の量を次々と記憶していく。間違わない。吉村屋へはそれからしばらく足が遠のいたのだが、最近、横浜へ行く機会があったので、ふらっとまた入った。相変わらず、ちょんまげ頭の彼がオーダーを取っている。席に着くと、彼は、ボクに向かって「固め・少なめ・薄めですね」と言った。非常に驚いた。彼とは特に会話をしたこともなく、自分は大勢の客の一人にすぎないのに、覚えていてくれた。吉村屋にはいったい、どれくらいの客が訪れるのだろうか、概算をしてみた(暇だな俺)。1年間で、だいたい300日×25席×3回転×13時間≒30万人は訪れているはずだ。30万人にオーダーの仕方27通りを掛け合わせると、1000万通り近くなる。1000万分の1という途方も無い組み合わせの中から、彼はボクのオーダーを蘇らせたことになる。よくよく思い返すと、彼はオーダーを取る合間に、上を向いて記憶しているかのような仕草をする。しかし、あれは記憶しているのではなくて、彼の頭にある顧客データベースからオーダーをロードしているのではないだろうか。ボクのオーダーを取る前に、相当長く考えていたので、そう思わざるを得ない。多分、毎日家に帰ってから客のオーダーを一生懸命覚えているのだろう。こういった個人的な体験もあって、ここのお店にはちょっとした思い入れがあるのだ。吉村屋に初めて訪れたのは、今から7、8年ほど前で、新杉田から横浜駅西口に移転して間もない頃だったと記憶している。そのときに、自分は初めて「家系」ラーメンを食べた。はっきり言って、ショックを受けた。まったく未体験の味だったからだ。当時、何より感心したのが、薬味(テーブル調味料)を入れることにより、味がステップアップすること。当時のボクの固定観念では、ラーメン店のテーブル調味料は飾りであって、決して入れてはいけないものであったのだ。しかし、郷に入っては郷に従えで、店内の薬味推奨の張り紙通りに入れると、確かに旨い。全然味が変わる。ラーメンに酢と生姜を入れるという発想自体が斬新だった。今の吉村屋には、薬味類もたいぶ増えた。自分の場合は、ニンニクと胡椒と練り唐辛子を少々、酢とジンジャービネガーをレンゲ半分ずつ、刻み生姜をたっぷりと入れる。吉村屋で初めて食べた家系。そのとき受けた衝撃。こういう新しい発見を求めて、自分はラーメンを食べ歩き続けているのかもしれない。
1年ほど前に、仕事の関係で横浜に滞在し、1カ月間集中的に20回ほど通ったことがある。
10回目ぐらいから、自分のオーダー(固め・少なめ・薄め)を覚えてくれた。
いつもオーダーを取るのは、短髪頭にちょんまげがちょこんと付いた長身の方である。
彼はいったいどういう記憶力をしているのだろうか。
入れ替え制で10人以上がいっぺんにオーダーしてくるのだが、彼は茹で加減・スープの濃さ・油の量を次々と記憶していく。間違わない。
吉村屋へはそれからしばらく足が遠のいたのだが、最近、横浜へ行く機会があったので、ふらっとまた入った。
相変わらず、ちょんまげ頭の彼がオーダーを取っている。
席に着くと、彼は、ボクに向かって「固め・少なめ・薄めですね」と言った。非常に驚いた。
彼とは特に会話をしたこともなく、自分は大勢の客の一人にすぎないのに、覚えていてくれた。
吉村屋にはいったい、どれくらいの客が訪れるのだろうか、概算をしてみた(暇だな俺)。
1年間で、だいたい300日×25席×3回転×13時間≒30万人は訪れているはずだ。
30万人にオーダーの仕方27通りを掛け合わせると、1000万通り近くなる。
1000万分の1という途方も無い組み合わせの中から、彼はボクのオーダーを蘇らせたことになる。
よくよく思い返すと、彼はオーダーを取る合間に、上を向いて記憶しているかのような仕草をする。しかし、あれは記憶しているのではなくて、彼の頭にある顧客データベースからオーダーをロードしているのではないだろうか。
ボクのオーダーを取る前に、相当長く考えていたので、そう思わざるを得ない。
多分、毎日家に帰ってから客のオーダーを一生懸命覚えているのだろう。
こういった個人的な体験もあって、ここのお店にはちょっとした思い入れがあるのだ。
吉村屋に初めて訪れたのは、今から7、8年ほど前で、新杉田から横浜駅西口に移転して間もない頃だったと記憶している。
そのときに、自分は初めて「家系」ラーメンを食べた。
はっきり言って、ショックを受けた。まったく未体験の味だったからだ。
当時、何より感心したのが、薬味(テーブル調味料)を入れることにより、味がステップアップすること。
当時のボクの固定観念では、ラーメン店のテーブル調味料は飾りであって、決して入れてはいけないものであったのだ。
しかし、郷に入っては郷に従えで、店内の薬味推奨の張り紙通りに入れると、確かに旨い。全然味が変わる。
ラーメンに酢と生姜を入れるという発想自体が斬新だった。
今の吉村屋には、薬味類もたいぶ増えた。
自分の場合は、ニンニクと胡椒と練り唐辛子を少々、酢とジンジャービネガーをレンゲ半分ずつ、刻み生姜をたっぷりと入れる。
吉村屋で初めて食べた家系。そのとき受けた衝撃。
こういう新しい発見を求めて、自分はラーメンを食べ歩き続けているのかもしれない。