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平日 晴天 11:20 先待ち4名 後待ち10名快調な目覚めとともに、本日も引き続き平成最後の歳末総決算として〝今年の店は今年のうちに〟と年末の掃除用洗剤のCMのフレーズのような大義名分を掲げて今年オープンの店限定で未訪問店を年内に力の限り廻ってみることにした。そこで本日は普段より縁がない東武東上線沿いでの捜索を開始すると候補店がかなり挙がってくる。それほどに新規開拓をサボっていた路線という事だ。いや、そうではなくこの沿線上が新規オープンの当たり年だったと言えるのではないだろうか。そんな豊作の中で初訪問を決めたのが今年10月15日オープンのこちらだ。オシャレ屋号に気後れしていた部分もあるが最寄り駅のときわ台は心に秘めた想い出のある場所で向かう前から気持ちが高ぶっていた。山手線から池袋で東武東上線に乗り換えれば目的地まではすぐのようだ。11時半の開店前の現着を目指して家を出た。道中の車内で予習を兼ねてRDBを開くが、お店情報のメニュー欄の情報が乏しい。皆さんの写真を見ても限定メニューが多く基本情報が少なく困惑する。こうなれば出たとこ勝負で行くしかないと下調べをやめた所で最寄り駅に着いた。久しぶりの懐かしい東武東上線ときわ台駅に降りたが駅舎がきれいになっていた。しかし駅ビルのように立派になっていない辺りや残された瓦屋根が当時を思い起こさせる。北口改札を出て開かずの踏み切りを渡り線路沿いを行くと店の立て看板が見えてきた。すでに外待ちベンチには行列が出来ていた。店頭には本日のランチと書かれた黒板があり、そこには一品だけのメニューが書いてある。基本メニューの情報が少ないと思ったら、こちらは日替わりの限定メニューだけで勝負されている店のようだ。あまり限定に力を入れている店は好きではないが限定メニューだけとなれば話は別だ。経験だけでなく技術とセンスも必要となってくるのでこのスタイルはかなりのチャレンジに思える。ベンチに腰掛け開店を待っていると店内からスープの香りが漏れてきた。濃厚鶏醤油と言うだけに鶏白湯の野性味溢れる匂いが辺りを包む。この匂いを頼りに写真ですら見た事のない本日のラーメンの姿を想像しながらその時を待つ。定刻より少し早くオープンとなり入店。縦長のカウンターだけの店内だが券売機が一番奥に位置する珍しいレイアウトだ。先頭から順番に食券を購入しおしぼりとお冷をセルフで用意してカウンターに座る。席順のルールは無いようなのだがとりあえず前列の人に続き着席し店内を見渡す。ご主人ひとりで切り盛りされている店内は充実した設備の厨房が目を惹く。かと言って高価なスチコンなどがある訳ではないが一番印象に残るのは丼用のウォーマーだ。通常は茹で湯を利用したり、茹で釜の上の棚で丼を温めている光景が一般的に思うが、こちらのようにウォーマーを導入されてる店は少ないと思う。これならば丼が茹で湯で汚れる事もなく客人への配慮を感じる。店内には先ほど感じた鶏白湯スープの匂いが更に満ちている。この匂いを野趣と取るか獣臭いと取るかは微妙なラインのスープの匂いだ。私は正直言って濁り系のスープが得意でないので少し残念に思い始めていた。ご主人は 1st ロットの調理に入っている。ワンロット4杯のオペなので私のラーメンは次のロットのようだ。カウンター越しに調理の手元は全く見えないが丁寧な仕事ぶりが動作から伝わってくる。まもなく最初のロットが完成し隣客に配膳されたが初対面を楽しむために一切となりのラーメンを見なかった。2nd ロットに入り同じオペレーションで調理が進み着席後20分で我が杯が到着した。白磁の切立丼の中の姿を見て驚いた。スープの香りだけで勝手に鶏白湯だと思っていたスープが澄んだ清湯スープだったのだ。見た目と香りのギャップに脳が一瞬バグってしまうほどだった。そのギャップに惑わされないように心を鎮めて檜皮色のスープをひとくち。すると脳と味覚のバグが更に増大する。清湯に見えるスープだがハードな鶏出汁の旨味が襲ってくる。目を閉じれば鶏白湯のようなコクがあるのに乳化されてないサッパリとした口当たりが脳を撹乱させる。そのコクを表現するのはスープに浮かぶ鶏油だと感じる。黄金色の鶏油は丸鶏でしか出せない色だ。スープの味を決めるカエシも鶏出汁とのバランスを考慮してか少し強めに利かせてある。麺上げまで160秒と長めの茹で時間のストレート中太麺は麺肌に溶け出したグルテンのザラつきがスープを絡み付け一体感を持って口の中に飛び込んでくる。モッチリした食感は噛むたびに良質の小麦の甘みを生み、香りの余韻を残して胃袋に落ちて行く。初めて口にするスープと麺なのに、これ以上に相性の良い組み合わせがあるのだろうかと思ってしまった。もしかしたら毎回スープの種類に合わせて製麺所に発注する品番も変えるのだろうか。偶然では成し得ない組み合わせに感動してしまった。具材はかなり薄くスライスされた大判の豚肩ロースの低温焼豚が650円にもかかわらず二枚も鎮座している。目を見張るロゼ色が見た目にも圧巻の美しさを誇る焼豚をスープで加熱される前に一枚目を口に運ぶ。低温調理ながらしっかりとタンパク質を熱変化させているので生っぽさは無く脂身と赤身の旨さを楽しめる。薄味ではないのだがスープの液面の鶏油のコクが強すぎて焼豚の味をぼやけさせているように感じた。もう一枚はスープで加熱してから食べてみたが赤身の繊維質がしっかりとした歯切れを生んで好印象だがスープの旨味に負けているとも思えた。追加の味玉は見た目の淡白そうな風貌とは異なり黄身にはしっかりと塩分が浸透している。浸透しすぎて塩っぱくすら感じたので黄身の熟成感は好みだが味が強すぎた。穂先メンマは独特の発酵臭を残す好みの味付けで食感も良い。単体で食べても麺と合わせても楽しめるツーウェイな穂先メンマだ。一本だけで残念と思ったら、メンマでは珍しくバーナーで炙られた物も添えてあった。ラーメン内で唯一の香ばしさを表現しようとしているが竹が原材料のメンマだけに焦げた木材のような焦げ臭が気になった。薬味は提供時に中盤から混ぜるのがオススメと聞かされていた煮干粉だが、私の苦手な魚粉に対する印象を少し変えてくれた。ザラつくような舌触りもなく塩分も感じない。逆に強い旨みが甘みにも思える程に質の良さとで保存状態の良さが伝わってくる。その煮干粉をスープに混ぜると見事に魚介の風味がプラスされ足し算以上の効果を発揮する。この薬味にはしてやられた思いだ。海苔は口溶けは良くないがしっかりとした磯の香りを抱いたスープにも負けない強さがある。笹切りされた白ねぎが薬味としての役目をしっかりと果たしている。獣臭いとも感じるスープを飲むときに一緒に流れ込んでくる白ねぎを噛むと清涼感のある香りが生まれスープの個性を中和する。この繰り返しのおかげでスープを飲み干せたと言ってもいいくらいの仕事をしてくれた。スープと麺に関しては高いクオリティに感激して大満足で平らげた。見た目は淡麗で味は濃厚のギャップ萌えに魅力されてしまった。これから先も数多くのスープを仕込まれるのだろうが限定嫌いな私が次回を期待してしまうほどに素晴らしかった。もし大好物のあっさり清湯で広東式焼豚がお披露目される時があれば何を差し置いてでも再訪すると胸に違って店を出た。ときわ台駅に来たら寄っておきたい場所があったので向かってみた。それは常盤台交番近くある事故殉職された宮本さんの記念慰霊碑だ。宮本さんの勇敢な行動を称えるとともに二度とあのような不幸な事故が起きない事を願い手を合わせて駅を後にした一杯でした。
快調な目覚めとともに、本日も引き続き平成最後の歳末総決算として
〝今年の店は今年のうちに〟
と年末の掃除用洗剤のCMのフレーズのような大義名分を掲げて今年オープンの店限定で未訪問店を年内に力の限り廻ってみることにした。そこで本日は普段より縁がない東武東上線沿いでの捜索を開始すると候補店がかなり挙がってくる。それほどに新規開拓をサボっていた路線という事だ。いや、そうではなくこの沿線上が新規オープンの当たり年だったと言えるのではないだろうか。
そんな豊作の中で初訪問を決めたのが今年10月15日オープンのこちらだ。オシャレ屋号に気後れしていた部分もあるが最寄り駅のときわ台は心に秘めた想い出のある場所で向かう前から気持ちが高ぶっていた。
山手線から池袋で東武東上線に乗り換えれば目的地まではすぐのようだ。11時半の開店前の現着を目指して家を出た。道中の車内で予習を兼ねてRDBを開くが、お店情報のメニュー欄の情報が乏しい。皆さんの写真を見ても限定メニューが多く基本情報が少なく困惑する。こうなれば出たとこ勝負で行くしかないと下調べをやめた所で最寄り駅に着いた。
久しぶりの懐かしい東武東上線ときわ台駅に降りたが駅舎がきれいになっていた。しかし駅ビルのように立派になっていない辺りや残された瓦屋根が当時を思い起こさせる。北口改札を出て開かずの踏み切りを渡り線路沿いを行くと店の立て看板が見えてきた。すでに外待ちベンチには行列が出来ていた。
店頭には本日のランチと書かれた黒板があり、そこには一品だけのメニューが書いてある。基本メニューの情報が少ないと思ったら、こちらは日替わりの限定メニューだけで勝負されている店のようだ。あまり限定に力を入れている店は好きではないが限定メニューだけとなれば話は別だ。経験だけでなく技術とセンスも必要となってくるのでこのスタイルはかなりのチャレンジに思える。
ベンチに腰掛け開店を待っていると店内からスープの香りが漏れてきた。濃厚鶏醤油と言うだけに鶏白湯の野性味溢れる匂いが辺りを包む。この匂いを頼りに写真ですら見た事のない本日のラーメンの姿を想像しながらその時を待つ。定刻より少し早くオープンとなり入店。縦長のカウンターだけの店内だが券売機が一番奥に位置する珍しいレイアウトだ。先頭から順番に食券を購入しおしぼりとお冷をセルフで用意してカウンターに座る。席順のルールは無いようなのだがとりあえず前列の人に続き着席し店内を見渡す。
ご主人ひとりで切り盛りされている店内は充実した設備の厨房が目を惹く。かと言って高価なスチコンなどがある訳ではないが一番印象に残るのは丼用のウォーマーだ。通常は茹で湯を利用したり、茹で釜の上の棚で丼を温めている光景が一般的に思うが、こちらのようにウォーマーを導入されてる店は少ないと思う。これならば丼が茹で湯で汚れる事もなく客人への配慮を感じる。
店内には先ほど感じた鶏白湯スープの匂いが更に満ちている。この匂いを野趣と取るか獣臭いと取るかは微妙なラインのスープの匂いだ。私は正直言って濁り系のスープが得意でないので少し残念に思い始めていた。
ご主人は 1st ロットの調理に入っている。ワンロット4杯のオペなので私のラーメンは次のロットのようだ。カウンター越しに調理の手元は全く見えないが丁寧な仕事ぶりが動作から伝わってくる。まもなく最初のロットが完成し隣客に配膳されたが初対面を楽しむために一切となりのラーメンを見なかった。2nd ロットに入り同じオペレーションで調理が進み着席後20分で我が杯が到着した。
白磁の切立丼の中の姿を見て驚いた。スープの香りだけで勝手に鶏白湯だと思っていたスープが澄んだ清湯スープだったのだ。見た目と香りのギャップに脳が一瞬バグってしまうほどだった。
そのギャップに惑わされないように心を鎮めて檜皮色のスープをひとくち。すると脳と味覚のバグが更に増大する。清湯に見えるスープだがハードな鶏出汁の旨味が襲ってくる。目を閉じれば鶏白湯のようなコクがあるのに乳化されてないサッパリとした口当たりが脳を撹乱させる。そのコクを表現するのはスープに浮かぶ鶏油だと感じる。黄金色の鶏油は丸鶏でしか出せない色だ。スープの味を決めるカエシも鶏出汁とのバランスを考慮してか少し強めに利かせてある。
麺上げまで160秒と長めの茹で時間のストレート中太麺は麺肌に溶け出したグルテンのザラつきがスープを絡み付け一体感を持って口の中に飛び込んでくる。モッチリした食感は噛むたびに良質の小麦の甘みを生み、香りの余韻を残して胃袋に落ちて行く。初めて口にするスープと麺なのに、これ以上に相性の良い組み合わせがあるのだろうかと思ってしまった。もしかしたら毎回スープの種類に合わせて製麺所に発注する品番も変えるのだろうか。偶然では成し得ない組み合わせに感動してしまった。
具材はかなり薄くスライスされた大判の豚肩ロースの低温焼豚が650円にもかかわらず二枚も鎮座している。目を見張るロゼ色が見た目にも圧巻の美しさを誇る焼豚をスープで加熱される前に一枚目を口に運ぶ。低温調理ながらしっかりとタンパク質を熱変化させているので生っぽさは無く脂身と赤身の旨さを楽しめる。薄味ではないのだがスープの液面の鶏油のコクが強すぎて焼豚の味をぼやけさせているように感じた。もう一枚はスープで加熱してから食べてみたが赤身の繊維質がしっかりとした歯切れを生んで好印象だがスープの旨味に負けているとも思えた。
追加の味玉は見た目の淡白そうな風貌とは異なり黄身にはしっかりと塩分が浸透している。浸透しすぎて塩っぱくすら感じたので黄身の熟成感は好みだが味が強すぎた。
穂先メンマは独特の発酵臭を残す好みの味付けで食感も良い。単体で食べても麺と合わせても楽しめるツーウェイな穂先メンマだ。一本だけで残念と思ったら、メンマでは珍しくバーナーで炙られた物も添えてあった。ラーメン内で唯一の香ばしさを表現しようとしているが竹が原材料のメンマだけに焦げた木材のような焦げ臭が気になった。
薬味は提供時に中盤から混ぜるのがオススメと聞かされていた煮干粉だが、私の苦手な魚粉に対する印象を少し変えてくれた。ザラつくような舌触りもなく塩分も感じない。逆に強い旨みが甘みにも思える程に質の良さとで保存状態の良さが伝わってくる。その煮干粉をスープに混ぜると見事に魚介の風味がプラスされ足し算以上の効果を発揮する。この薬味にはしてやられた思いだ。
海苔は口溶けは良くないがしっかりとした磯の香りを抱いたスープにも負けない強さがある。笹切りされた白ねぎが薬味としての役目をしっかりと果たしている。獣臭いとも感じるスープを飲むときに一緒に流れ込んでくる白ねぎを噛むと清涼感のある香りが生まれスープの個性を中和する。この繰り返しのおかげでスープを飲み干せたと言ってもいいくらいの仕事をしてくれた。
スープと麺に関しては高いクオリティに感激して大満足で平らげた。見た目は淡麗で味は濃厚のギャップ萌えに魅力されてしまった。これから先も数多くのスープを仕込まれるのだろうが限定嫌いな私が次回を期待してしまうほどに素晴らしかった。もし大好物のあっさり清湯で広東式焼豚がお披露目される時があれば何を差し置いてでも再訪すると胸に違って店を出た。
ときわ台駅に来たら寄っておきたい場所があったので向かってみた。それは常盤台交番近くある事故殉職された宮本さんの記念慰霊碑だ。宮本さんの勇敢な行動を称えるとともに二度とあのような不幸な事故が起きない事を願い手を合わせて駅を後にした一杯でした。