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「中華そば ¥750+皿ワンタン2個 ¥100」@中華蕎麦にし乃の写真日曜日 晴天 10:30 待ちなし 先客3名 後客9名

本日は大混雑の予想される郊外の人気店を避け都内で新規開拓の道を拓く。先日、知り合いのご婦人から屯田兵を祖先に持つという話を聞いたばかりで規模は全く違えど少しずつ開拓を進める私も同じ心境だ。そこで都内の新店を中心に開拓地を探すとこちらの写真がヒットした。

いつも気になっていたがラーメンの写真から塩ラーメンの店だと思い込んでいた。調べてみるとジャンルは醤油に位置するようだ。大好きな清湯醤油系とあらば行かぬ手はないと初訪問を決めた。

土日は開店が平日より早く11時のようで余裕を持った先着を目指して家を出る。都心と言えど皇居を迂回するルートしかないので近いようで時間はかかる。しかし今回のルートは銀座線から丸ノ内線への黄金コンビだ。野球の二遊間で例えるなら荒木 井端のドラゴンズファンでなくとも認める鉄壁コンビだ。

この時期の渋谷駅界隈は西洋文化に浮かれきった若者たちのハロウィンの爪跡が残る。おじさんの密かな野望として二月の節分の日に渋谷のスクランブル交差点を鬼の面と豆を持った若者たちで埋め尽くしたい願いがある。若者の気持ちを日本文化に取り戻したい一心だ。

さておき地下鉄最古参の両路線の開業からの年数を合わせると何と155年にもなる。昨年、銀座線が開業90周年を祝っていたので断トツの最高齢だ。6両編成と短いのも納得がいく。さすがのコンビは乗り換えも近く30分ほどで本郷三丁目に着いた。思い出の多い場所だが昼に来たのは何年振りだろう。変わらない景色が懐かしい。

初訪問だが知ってる通りなので迷わずに現着。早すぎたようで行列もないので周囲を散歩してみる。大きくは変わらない街並みも細かくは変わっていた。立ち並ぶ医療機器のオフィスはそのままだが飲食店は中華系が随分と増えていた。一周して戻ってくると数名の列が出来ていたのでそれに続く。

定刻より2分早くオープン。メニューも少なく迷う事なく券売機で発券する。この時に皿ワンタン 2個100円が目に入り気がつけば押していた。二個からではあるが食べ手のことを考えた一個単位で追加できるのも心憎い。

カウンター四番手で腰を下ろし店内を見渡す。暖かいおしぼりまで用意してあるが水もセルフなので着席前に用意した方が良さそうだ。店内のBGMは乃木坂46の曲でメンバーの来店サインまで書かれている。最近になってこの手のサインを良く見かけるがアイドルの多様化と分業化が進んでいることを痛感する。

ワンロット4杯のオペで 1stロットで我が杯が到着した。別皿で提供されたワンタンを撮影用にインしてパシャリ。白磁に紺の双喜と龍が描かれた切立丼の中の姿は清楚ながら色気のあるアイドルを思わせる店のコンセプトに合った容姿だ。

まずは可憐に見える澄み切った亜麻色のスープをひとくち。後列に動物系のコクが広がってスープの基礎を作っている。中列には煮干しなどの複雑な魚介の香りが華やかさを演出し、最前列の液面にはラードのような動物脂と乾物系の旨みが艶やかさを魅せている。

この個性豊かなメンバーまとめるのがリーダー的な醤油ダレの存在だ。ぱっと見は色白で穏やかな白醤油ベースのカエシだが実は薄口醤油の強い塩分を含んでいるしっかり者のリーダーで優しいと思っていると痛い目に合いそうだ。

ひとつに団結したグループに思えるスープの立役者は、もちろんセンターの存在だ。このスープの中で最も光り輝くセンターは非天然由来の不自然な旨味成分だった。魔性の旨みで味覚を魅了し脳を支配する。ファンの心理を突いたスープの出来だが私には合わなかった。

スープを諦めて麺をいただく。ストレート中細麺でコシを残した茹で加減が箸先からも伝わってくる。麺を啜ると液面の香味油が麺の香りと重なり好印象。苦手なスープを持ち上げないのは怪我の功名。低加水なのでスープを吸いやすいので先に麺を食べきった。スープの攻撃を最小限に抑えられた。

具材は豚肩ロースの低温焼豚が三枚。上部の一枚は厚手だったが下の二枚は薄切りだったのは食感の違いを演出したのか切り損ないなのか真実は分からない。しっとりとした食感は良いが味がボヤけているのは旨みの強いスープに負けているからだろう。

追加した皿ワンタンは卓上のウンチクにもあるように本来の餡の小さな皮を楽しむ物とは逆でたっぷりの肉餡を味わうタイプ。豚肉の餡は五香粉のような独特の香辛料は控えて生姜を効かせた食べやすいワンタン。ウンチク通りに皮の食感は無いが食べ応えは十分あった。

青みのほうれん草は古典的だがラーメンには欠かせない青菜だと思う。量もケチってないので存在感がある。逆に薬味の白髪ねぎはほうれん草の下に隠れていた事すら気付かなかった。謎の旨味を象徴するナルトは今回もパスした。

ウンチクにもスープの温度の違いで変わる表情を楽しんで欲しいとあったが後半は温度が下がり表情が変わってきた。さらなるセンターの私を見てと言わんばかりの旨味の主張が鼻についてきたのでスープとナルトを残して箸を置いた。

店を出る頃には行列もさらに増え、万人に愛されているラーメンだと感じたが私には残念ながら合わなかった。帰りの本郷三丁目の交差点にあった江戸時代から続く老舗雑貨店の「かねやす」の句碑が目に入った。〝本郷もかねやすまでは江戸のうち〟これを読んだ時にふと、このことわざが浮かんだ。

〝色の白いは七難隠す〟まさに見事に当てはまる一杯でした。

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