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2019年8月18日の大崎裕史の今日の一杯

東京都品川区北品川

三位一体+ぬる麺

大井町にあった「中華そば 大井町 和渦」が2019年4月15日、北品川に移転してリニュアルオープン。醤油と塩は食べたが「三位一体」900円が未食だったので行ってみた。「三位一体」というメニューは大井町時代から提供していたメニューで「日替わり3種類の素材をテーマにその日限りのスペシャルスープ。売り切れ時終了」というメニュー。どちらかと言えば近所の常連さん向けのメニューと言えよう。Twitterでその日の三位一体の内容を紹介している。この日は「豚×渡り蟹×アサリ」。これを食べたい!と思って行ったのではなく(近くならそういう食べ方も可能)、「醤油や塩があれだけウマくなっている今、三位一体はどうなんだろう?」という興味本位が優先。
醤油が予想以上においしかったので期待値をあげすぎて行ってしまったため、「感動」までには至らなかったがやっぱり、おいしい。蟹やアサリが目だっているので普段のスープとの違いがあり、食べていて楽しい。三種類の食材も旨味の多いものなので大きく外れはないのだろうけど、それにしても日替わりはスゴい。
8月の5例をあげてみる。「煮干し×海老×アサリ」「煮干し×蟹×海老」「煮干し×ヤリイカ×しじみ」「豚×渡り蟹×海老」「鯵煮干し×渡り蟹×アサリ」いや〜どれも食べてみたい。

それと「ぬる麺」というのをやっているので別の日に食べてみた。
ぬるいラーメンはダメである。しかし、それをあえてメニューで出している店がある。新庄市の「一茶庵支店」がそう。私は20年ほど前に食べたことがあり、「面白いな〜」と思っていた。猫舌の人、あるいは急いでいる人、あとは夏の暑さ対策である。昔、「ロックンロールワン」が町田に会った頃、マニア向けの裏メニューとして提供していたこともある。目黒駅前の立ち食いそば店にもあったので驚いた(こちらは未食)。

普通に醤油の食券を買って渡すときに「ぬる麺」で、と言う。見た目はまったく変わらず、湯気は出ていない。かといって冷たいわけでもない。まさに「ぬるい」のだ。ただ、普通のぬるいラーメンと比べると明らかに麺が違う。麺が締まっているのだ。麺の表面も水で〆るときに洗われるので食感的においしい。また和出汁は温度が下がるほどに強く主張してくるのでこのラーメンにおいては最初から和出汁が効いていてうまい。

完食完飲しても店内では汗かかず。表に出て歩き始めて出た汗はラーメンのせいか暑さのせいかわからないほど体内温度もそんなに上がらない。この夏の暑さをしのぐラーメンの食べ方としては選択肢のひとつに入れたい。

大崎裕史
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。