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2024年6月15日の大崎裕史の今日の一杯

東京都港区広尾

冷しらー麺(1800円)+らー麺(試食)

社長自らの名前を店名に入れ、際コーポの集大成的な店「食十二ヶ月 中島武 西麻布」。そしてその食材を活かしていままでにない(際系にもなく、ラーメン業界にもあまり見当たらない)ラーメン店が誕生した。それが「らぁー麺 なかじま」。

2024年2月1日にオープンし、私が行ったのは2月15日。そして月日が経つにつれ、進化しているようなのでそろそろ再訪せねば、と思っていた矢先に「冷やし」の発売情報が流れてきた。しかも、ある人からこんなメッセージが。
『大崎さんの「今日の一杯」の記事を読んで、西麻布の「なかじま」へ行き、衝撃を受けましたが、先ほど再訪し、冷しらー麺を食べてきました。これがまた温かいらー麺と同じくらいの衝撃でした。
両方食べないと未食扱いと呼べるほどだと思いますので、お時間がある時に是非召し上がってみてください!』
これは急いで行かなきゃ、と予定を変更して再訪。冷やし系は「冷し中華」「冷しらー麺」(どちらも1800円)「担々胡麻だれ茄子冷し麺」(2000円)の3種類。
前の二つを食べるつもりでまずは「冷しらー麺」を注文。
シンプルな素ラーメン風に梅、そして具は別添え。まずスープを飲んでみるとジュレ。しかも旨味が濃縮されたもの。らー麺のスープを冷やし、いろいろ手を加えてジュレに仕上げているもよう。柚子が効いている。柑橘好きの私なので、衝撃的に好み。冷やし中華風の物にジュレがかかっているのはよく見かけるが、ジュレがスープ替わりになっているのはあっただろうか?ちょっとスゴいのが出てきた。しばらく具材があるのを忘れるほどに無心で喰らいついた。麺は道産小麦「きたほなみ」使用の無かん水麵。無かん水麺は食べるとわかるものが多いが、これは言われないとわからないくらいラーメン風。なめらかながらジュレをうまく纏って心地良い。放心状態で半分くらい食べたところで具の存在を思い出し、ドレッシングをかけて食べてみるとこれがまた素晴らしい食材達。ジュレが好みすぎて、麺とジュレだけでもいいんじゃないかと思った自分を反省。いやいや、素晴らしい「冷やしラーメン」を作ってくれたもんだ。メッセージでいただいたように“衝撃の一杯”だった。

続いて、他の人にも好評の「冷し中華」を頼もうとしたら、料理長から「醤油ラーメンを一口でいいので味見してみませんか?」という提案。私が食べてから4ヶ月経つのでその進化ぶりを味わってみようかな、とお願いした。
出てきたラーメンは見るからに別物だった。そしてスープを飲んでみると大きく違う。かなりラーメンよりになっていると共に、奥行きが出ている。聞いてみるとごぼうを始めとする野菜を加えて、コンソメの手法を応用したとか。いやはや、冷やしもスゴいが温かいラーメンも大きく変わっていた。
「いつからこの味に変えたんですか?」と聞くと、昨日中島社長から指示があり、今日から出し始めているとか。そんなグッドタイミングで来てしまった。一口とは言ってたものの、おいしすぎてもったいなく、全部食べてしまった。完食完飲。

よく見たらメニューも随分変わっていた。最高4.5万のメニューは裏メニューになり(頼めば作ってくれる)、現時点の最高単価は、ふかひれ麺(姿)で1万円。
麺は「きたほなみ」の無かん水麺か、「はるゆたか」のカンスイ入り麺から選択可になっていた。
(冷やしはいずれもきたほなみを使用。)

そして、際グループラーメン戦略2店舗目の「らー麺 本間」だが、14日〜16日まで臨時休業。来週からリニュアルして再開するらしい。味も変えるとかなんとか。

そしてそして、店内にはラーメン好きならほとんどの人が知っている元ラーメン店主がいた。実名を書こうと思ったが、先週は「らー麺本間」にいて、今週はこちら。また別の場所に移るかもしれないので、とのことで名前は控える。戦略的3店舗目に居るかもしれない、との期待を込めて。。。
(情報だけでもお腹いっぱい)

お店データ

らぁー麺 なかじま

らぁー麺 なかじま

東京都港区西麻布4-2-10(広尾)

このお店の他の一杯

大崎裕史
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。