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2022年10月14日の大崎裕史の今日の一杯

東京都目黒区池尻大橋

黒だし支那そば(平打ち縮れ麺)+切り落としチャーシュー

1999年、中目黒の目黒銀座で創業してから23年。2回の移転を経て、いまや行列店だし、ミシュランのビブグルマンには5年連続で掲載されている人気店。しかし、ずっと同じ味で今の人気になったわけではない。スープはちょこちょこ変えているし、麺だって製麺所も何度か変えている。細かい変更だったら毎年変えているのではないだろうか?
創業当時から、毎年複数回ずつ食べに来ている私だが、今回の変更(というか実際は追加)にはさすがに驚いた。麺を選べるようになったのだ。
これまでの細ストレート麵(こういう表現で言えば、創業時から変わってないが製麺所は何度も変わってはいるし、同じ製麺所の時でも麺を変えたりしている。)に加えて、平打ちの縮れ麺を選べるようになったのだ。ちょっと驚き。写真で見て、この麵なら「黒だし」のシンプルなメニューが良さそうだ、と心に決めていた。ここはチャーシューやワンタンがウリだし、私自身もその両方を気に入っている。なので、ほとんどの注文がチャーシューワンタンメンである。黒にするか、白にするか、の違いくらい。たまにつけ麺と連食することもあるが・・・。
麺の選択は食券を渡すときにスタッフに言えばいいので、券売機では普通に食べたい物を買えばいい。黒だし支那そば850円を買うつもりで千円札を入れた。すると左下にある「切り落としチャーシュー」のランプも点いた。開店時でも無いこともあるレアメニュー。要するにチャーシューをカットしたときに余る端っこのチャーシューのこと。私はこれが好きで、このトッピングがある際には、必ずと言っていいほど購入する。今回もボタンが付いていたので「基本メニュー」と決めていたのに、ついついそのボタンを押してしまった。なので頼んだのは、黒だし支那そば+切り落としチャーシュー=1000円ということになる。
さてさて、23年の歴史で初めての平打ち縮れ麺の「八雲」。何度も味を変えているが、この変更は今までで一番驚きかも?
そして、改めて「八雲」のおいしさは半分以上、スープが握っている、と感じた。このスープならどんな麺でもおいしくいただけるのではないか、そう思ったほど。
だがしかし、じゃあ、次回にまたこの麺を選択するかどうか?と聞かれたら、首を振る。基本、白だしが好きだし、白だしなら今までの細麺で食べたい。また何度か食べた後に気まぐれで黒だし平打ち麺を食べることがあるかもしれないが、私にとっての「八雲」はやっぱり細ストレート麵だな、と再認識。そんな私は保守派なのかも?(笑)
変化を好む私であるが、今回は細ストレートに軍配。でも、何度も「八雲」を食べてる人なら、たまに平打ち縮れ麺の選択でも良いのではないかな。おいしいことには間違いないのだし。

大崎裕史
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。